FC2ブログ

番茶とは? お茶の川村園通販のお客様からのよくあるご質問にお答えします

店頭で、お客様に、「番茶はどれですか?」と尋ねられたときに、店員である私は
「茶色のほうじ番茶がよろしいですか?それとも、緑色の番茶がよろしいですか?」と伺うようにしています。

番茶とは?
大雑把に言えば、番茶とは【煎茶の下級品】というのが標準的な考え方です。さきほどのお客様との会話の中の「緑色の番茶」という方が、標準語の番茶の意味ということになります。

ところが、「茶色のほうじ番茶」のことを「番茶」と思っている人も多くいらっしゃいます。地域にもよりますが、当店周辺地域では【番茶=ほうじ茶】との解釈というか習慣が定着しているのかもしれません。

さらに、ヤッカイなことは、「番茶」と名の付くお茶が、日本各地にいろいろ存在するということ。「ナントカ番茶」と、名前の末尾に「番茶」と付いていることは共通ですが、作り方も、味も、飲み方も、いろいろあって、それらをひとつの「番茶」というくくりで表すのはどうなのっていうくらい、それぞれが個性的だったりします。有名なものでは「京番茶」というのがありますし、お隣の愛知県には「足助番茶(寒茶)」というのもありますし、徳島県「阿波番茶」、岡山県「美作番茶」などなど、それぞれが独特の製法で作られる【伝統的な番茶】と言うべきものも存在するのです。

歴史上はというと、・・・私は歴史がとっても苦手でして高校のときは赤点なるもの連発で進級するために教科書丸写しの刑に処されておりましたが・・・

戦国時代には、すでに、抹茶とは異なる【庶民の日常茶】という意味で「番茶」が使われていたとされています。その製法は地域によって実に多様であったとされています。

有名なのは、江戸幕府が出した「慶安のお触書」で、女たちが寄り集まって茶(番茶)を飲みながらおしゃべりをして時間を潰す行為(「大茶」といいます)を禁止したことです。「慶安のお触書」は農民に対して贅沢をせずに農業に励むように求めた法令なのですが、禁止しなければいけないほど、当時の女性は【よくしゃべりよく番茶を飲んでいた】ということなのでしょう。

「番茶」のルーツは、おそらく江戸時代から続いているのではないかと考えられ、自家消費目的に作られるため、製法から消費までの実態は様々で、自家消費用=商品ではないため統計上にも出ずに、「伝統的な番茶」として各地に生き残っていると考えられます。

【番茶=自家用の茶】という歴史的な流れに身をまかせたのか否かはなんともいえませんが、
現在における「番茶」とは、原料が古葉や硬い新葉であることが多く、製法としては煎茶とほぼ同じなのですが煎茶としては品質がイマイチ、品質はイマイチでも自家用としてなら飲めるだろう、という感じのお茶が多いのだと思います。したがって、現在では【番茶=煎茶の下級品】という表現が標準的になっています。

現在の「番茶」の標準的なものは、新芽が出てからしばらくたって葉が大きくなり硬くなってから摘みとって製造するものや、普通の煎茶を仕上げる工程中にいわいるB級品として選別されたものであったり、新茶を摘みとった後に茶畑の形を揃えるために余分な葉を刈り取って原料にしたもの、などがあります。いずれにしても、製法は煎茶と同じで、出来た製品は、大型で扁平な形状でガサガサした感じであることが多いです。これらは下級煎茶というよりは【煎茶の下級品】としての品質なのです。そして、こうした「番茶」は、ほうじ茶の原料になることも多く、ほうじ茶のことを番茶と言う人が多い原因のひとつかもしれません。

まとめますと、
「番茶」とは、
現在の標準的な意味は【煎茶の下級品】である。
日常の茶、自家用の茶、商品ではない茶、大型の茶などを意味することもあり、地方によって異なったり、色々な伝統的なものもあることから、定義は一つではない。
ほうじ茶は「番茶」を原料とすることが多い。

ちなみに、以前、「番茶」を水出しすると血糖値が下がる効果があるということがマスコミで騒がれましたが、この場合の「番茶」とは【煎茶の下級品】でした。ほうじ茶ではダメでした(全く効果がないわけではないが・・・)。テレビ・雑誌などで「番茶」と言った場合は、通常は標準語で使用されますので【煎茶の下級品】とお考え下さい。

以上、番茶について、でございました。
日本茶インストラクター 川村正道

にほんブログ村 グルメブログ 日本茶へ
日本茶ブログのランキングはこちらをクリックしてね!

お茶の通販なら老舗茶屋四代目お茶の川村園ホームページkawamuraen.jp
お茶の通販なら老舗茶屋四代目お茶の川村園へ
関連記事

テーマ : 和風、和物、日本の伝統
ジャンル : 趣味・実用

コメントの投稿

非公開コメント

カレンダー
12 | 2020/01 | 02
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
プロフィール
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
2009.11.10カウント開始
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード