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ほうじ茶の原材料は緑茶です お茶の川村園実店舗にてご質問がありました

先日、若い女性のお客様がご来店され、
「子供に飲ませる番茶がほしい」とのこと。

このへんの地域(三重県北部など)では
「番茶」=「ほうじ茶」と思っている人が多いので、
念のため、「茶色のお茶ですか?」と確認すると「そう」とのこと。

これで「ほうじ茶」をお探しであることが確実となりましたので、「ほうじ茶」をご案内したところ、
その若い女性客は、「ほうじ茶」の袋の裏面を念入りに確認するや、
「これは緑茶だからだめ」とおっしゃいました。

「ほうじ茶」は、茶葉の色、お茶を淹れたときの液体の色、ともに「茶色」なのですが、もともとは「緑色」の「緑茶」を加工して製造されたものですので、「ほうじ茶」と言えども、原材料名は「緑茶」なのであります。

というようなことをご説明したのですが、女性客は「番茶じゃなきゃだめと言われた」「緑茶はダメ」などと納得がいかない様子。できる限りのご説明をしましたが、原材料が「緑茶」と表示されていることがどうしても納得いかない様子でしたので、ひととおりご説明した後「一度、ご自身でもよくお調べになってください」と言って、そのお客様への接客&説得を諦めることにしました。

日本茶のリーフ(葉っぱ)の製品について、
「ほうじ茶」の原材料表示は「緑茶」です。
「番茶」の原材料表示も「緑茶」です。
「煎茶」の原材料表示も「緑茶」です。
「茎茶」の原材料表示も「緑茶」です。
「玉露」「かぶせ茶」も、グリ茶と言われる「玉緑茶」も、原材料は「緑茶」です。

「緑茶」とは、
チャの葉っぱを摘み取って、すぐに、その生葉を加熱して作った茶のことを指します。加熱することによって生葉が酸化するのを止めることができるので、摘み取ったときの色に近い美しい緑色が製品に残っているのです。加熱することによって酸化酵素の働きを止めることから「不発酵茶」という分類の仕方をしますが、いわいる「日本茶」は、この「不発酵茶」である「緑茶」です。そして、この「緑茶」をさらに加工することで「煎茶」や「茎茶」「ほうじ茶」などの製品ができるのです。

ちなみに、生葉をすぐに加熱せずに放置したものが、烏龍茶や紅茶です。摘んだばかりの緑色の生葉を、放置することで、葉が酸化していきます。酸化の進行を途中で止めたものが烏龍茶で「半発酵茶」という分類になります。最大限に酸化させたものが紅茶で「発酵茶」という分類になります。したがって、烏龍茶の原材料表示は「半発酵茶」、紅茶の原材料は「発酵茶」とするのが正式ですが、いずれの場合も単に「茶」と表示していることもあります。

さて、本題に戻ります。
「ほうじ茶」は、原材料である「緑茶」を褐色(茶色)になるまで高温で焙煎したものです。わかりやすく言い換えると、緑色の茶葉を火であぶって茶色にしたものが「ほうじ茶」なのです。ご家庭でも作れます。緑色の茶葉(煎茶など)をフライパンで炒めてください。すぐに、いい香りがすると同時に茶色に変わっているはずです。ただし、やりすぎると焦げてしまいます。余談ですが、お茶屋が「ほうじ茶」を作るときは、ほどよく焙煎することと、焦がさないことを両立するのに大変苦労します。

「ほうじ茶」の原材料名が「緑茶」と表示されているのは、
「ほうじ茶」とは「緑茶」を焙煎加工して作った茶色のお茶だからなのです。
ちなみに、焙煎加工することで、もとの「緑茶」に含まれていたカフェインなどの成分は減少しています。焙煎の程度にもよりますが、「ほうじ茶」に含まれるカフェインの量は「煎茶」などの6割から半分程度になっている場合が多いようです。小さなお子様に、ということでカフェインが気になる場合は、普通に淹れたお茶をお湯またはお水で薄めていただくと良いと思いますが、特別な事情がない場合はさほど気にしなくてもいいのではないでしょうか。静岡などでは哺乳瓶に緑色のお茶が入っている場合もよく見かけますので(もちろん薄めてあるとは思いますが)。

以上、
良く言えば押し売りしない、悪く言えば商売っ気のない
お茶屋店主&日本茶インストラクター 川村正道 談



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教えて下さい

 変な質問かと思いますが 気になったものでお伺いいたします

お茶と言えば 緑色・・・かなと思います (抹茶・煎茶)
入れて時間のたったものとか ペットボトルなどのお茶は
当然「茶色」ですが この茶色に疑問なのです

友人曰く 茶色く成っているのは「酸化してるから」と言われたので
えぇ!! もし単純に 茶色イコール「酸化」なら飲まない方が良い事と成ります

緑茶が茶色になったら どうなんでしょう・・・?
水出し緑茶なら 緑のままで居ますが・・・?
その辺 如何なものでしょう 問題ないものでしょうか
ちなみに私は ペットボトルの割合が多いですが

麦茶・煎茶は 初めから茶色ですし
この色も 酸化のサイン と成ると ビックリって事ですが

素人考えながら 出来ましたら その辺教えて下さい
お願いいたします

                              江部

江部さまへのご回答

すいません。コメントに気づくのが遅くなってしまって、ほんとにごめんなさい。
お茶の色(水色)に関するご質問ですね。
まず、お茶を淹れたときの液体の色(「水色(すいしょく)」って言います)は、茶葉の性質によって緑色になったり、茶色になったり、濁ったり、透き通ったりします。
抹茶や、深蒸し煎茶などは、液体の中に茶葉の粒子が無数に浮いているので、濁った緑色に見えるのです。
そして、それを常温放置すると、時間が経つにつれて自然に、茶褐色に変化していきます(当然、品質も劣化していってます)。
しかし、同じ煎茶でも浅蒸しと呼ばれる製法のものは、水色が黄色です。これも、時間の経過とともに赤褐色に変化します。
そして、煎茶の下級品は、水色が赤みを帯びた黄色、つまり茶色っぽいんです。そしてそして、ペットボトルの原料はこうした下級品なのです。
ペットボトル緑茶の製造技術も向上していますが、常温保管で水色を維持することはなかなか難しいようです。
常温でなければ・・・可能な場合もあります。
緑色にきれいに淹れたお茶を急冷すると「水色」が比較的維持できます。ためしに、ご家庭で淹れた緑色のお茶を、冷凍可能な容器に移して冷凍してみてください。
あと、友人さま曰くの酸化の件ですが、緑色であったお茶が茶色に変化したのであれば、劣化したのは間違いありません。はじめっから茶色のものは判断が難しいです。ただ、言えるのは、ご家庭で作ったお茶は常温ではすぐに劣化してしまうということと、ペットボトル製品も開封後常温放置は劣化が進行するということです。特に夏場は酸化というよりは雑菌の繁殖の進行が早いようですので、お気をつけ下さい。
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